米韓FTAで日本がもうかる? 韓国で米国産日本車の販売台数が増加

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今年3月に発効された米韓自由貿易協定(米韓FTA)により、日本の自動車メーカーが大きな恩恵を受けているという。関税が優遇される米韓FTAを利用し、日本企業が米国産の車種を韓国に輸出し、売上を伸ばしているからだ。

韓国の自動車専門メディア「AUTOM」の記事『FTAは韓−米が結び、お金は日本車が稼ぐ』(11月30日付)によると、米国で生産された日本車の韓国販売台数が前年よりも増加した。2012年1月から10月までの販売台数を見ると、トヨタは「カムリ」6107台、「シエナ」523台、「ヴェンザ」3台、日産は「アルティマ」375台、「インフィニティJX」が52台となった。

トヨタは今年1月から10月までの間、前年同期より112.2%増加した8868台を販売しているが、うち米国産車両は74.8%(6960台)に達する。今年10月から米国産車種の販売を始めた日産は、2012年の全販売台数1803台の中で米国産が20.8%を占めた。

日本企業は、米韓FTAを利用した韓国への売り込みを、今後さらに拡大させる予定だ。トヨタは米国産の大型高級セダン「アバロン」と、SUVモデルの「RAV4」も輸出品目に加え、米国産車種のラインナップを増やす計画。ホンダコリアは、年末までに「アコード」や「オデッセイ」を投入する。

実際、米国産日本車の売り上げは好調で、韓国日産が10月17日から販売を開始した米国産「アルティマ」は、10月末から現在までに約350件の新規契約があり、今後はさらに増える見込みという。

一方、米国メーカーの韓国での販売台数は7939台で日本よりもも多かったが、GMの「キャデラック」場合が35.2%減少したことから、米韓FTAによる販売増加率や占有率は日本車の方が高かった。

韓国のインターネット上には「締結前から予見していたことだけど…」「米韓FTAを進めた韓国の関係者はこれをどう見ているのかな」「ここ(韓国)は米国」「韓国ではユニクロやトヨタがよく売れている」などの意見が集まった。

参照:AUTOM
参照:トヨタ(韓国)

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